「旧オフィスの退去費用が想像以上に高い」「物件オーナーとの交渉がスムーズに進まない」「不動産会社に支払う仲介手数料がもったいなく感じる」
これらはオフィスの移転を検討する企業から度々聞かれる悩みです。
オフィスの引っ越しをする際、旧オフィス明け渡しのための工事費用や不用品の処分費のほか、新しいオフィスで業務を開始するための工事・新しい什器の購入費、物件の契約金や不動産会社への手数料など、非常に多くの費用が発生します。
本記事では、オフィスの引っ越しを検討する企業が、あらかじめ知っておくべき4つの費用について解説します。
さらに、通常不動産会社に依頼した場合にかかる「仲介手数料」を負担せずに、オフィス移転をする方法についても紹介しますので、これから移転先のオフィスを探そうと考えている方の参考になりましたら幸いです。
具体的にどのような費用が、どれくらいの金額かかるかについて解説します。
旧オフィスから新オフィスに移転する際には、パソコンや書類、新オフィスでも使用するデスクやキャビネットなど、事業運営に必要なものを運搬するための費用がかかります。引っ越し費用の目安は、社員1人当たり3万円程度です。
また、引っ越しの際に忘れがちなのが不用品の処分です。旧オフィスで使用していたものをそのまま使うつもりでいても、いざ運搬作業に入ってみると思ったより劣化していたり、新しいオフィスのレイアウトに合わなかったりすることも考えられます。不用品は産業廃棄物として処理する必要があり、通常のゴミよりも処分費がかかるため、思わぬ出費が発生しないように注意が必要です。
引っ越し業者の中には、荷物の運搬だけでなく、産業廃棄物の処分も請け負っている会社もあるため、上手に活用するといいでしょう。
新オフィスで事業を開始するためには、主に下記3つの費用が必要です。
内装工事費
パーテーションを組んだり、壁紙やフロアカーペットを交換したりと、オフィスを使いやすく・会社のカラーにするための工事に必要な費用です。必要な金額はデザインや工事内容によりますが、1坪あたり15〜20万円程度が目安といわれています。
ネットワーク工事費用
インターネット通信に必要なLANや電話・電気を整備するために必要になる費用です。かかる金額の目安は、社員1人あたり5万円程度です。
デスクやキャビネットなどの什器
旧オフィスから運搬せず、新オフィスへの移転に合わせて新しく購入する場合は、什器購入費用も予算に入れておくことが大切です。
オフィスを移転する際、旧オフィスの原状回復にかかる費用を借主が負担するのが一般的です。「原状回復」とは、室内を入居時と同じ状態に戻すことを指し、次の入居者が使用できる状態で引き渡せるように、解約日までに工事を完了させる必要があります。
原状回復費用
・小型オフィス 1坪あたり5万円程度
・大型ビルやグレードの高いビル 1坪あたり7〜8万円程度
(東京23区内、オフィスの規模やグレードや、退去までの使用状況などによって変化)
原状回復工事は貸主指定の業者によって行われることがほとんどですが、貸主や業者によっては相場よりも高い見積もりを提示してくる場合があります。
現地視察をせずに見積もりを出してくる業者や、一部の修繕や張替えで済む箇所に対して、全面張替えを提示してくる業者には注意が必要です。見積もりの内容に対して不明点があればきちんと追及し、それでも納得できない場合は別の業者に見積もりを依頼して、工事費用を比較してみることをおすすめします。
オフィスの移転に際して最も気になるのが、新しいオフィスの契約のためにいくらかかるか、ということではないでしょうか。
不動産仲介会社に依頼してオフィスを探す場合、新オフィスの契約時には下記のような費用がかかります。
費用名 | 費用相場 |
敷金(保証金) | 賃料の1~12ヶ月分 |
礼金 | 賃料の1~2ヶ月分 |
仲介手数料 | 賃料の1ヶ月分 |
火災保険料 | 2~5万円(契約面積による) |
保証会社委託料 | 賃料+共益費の1ヶ月分 |
初月賃料等 | 賃料+共益費の1ヶ月分 |
契約時にかかる初期費用は、オフィスのグレードや面積・エリアによって大きく幅があります。コンパクトなオフィスであれば敷金(保証金)が3ヶ月程度で収まる場合もありますが、大型オフィスや賃料相場の高いエリアの場合は、12ヶ月分以上の預託を求められることも珍しくありません。
また、上記で挙げた全ての費用が必ず必要になるというわけではなく、物件ごとの募集条件や交渉次第では、初期費用を下げることも可能です。
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ここまで解説したとおり、オフィスの引っ越しにはさまざまな費用がかかりますが、少しの工夫でトータルの費用を下げることも難しくありません。
移転先のオフィスの内装やレイアウトを考える中で、什器の買い替えも検討する企業は少なくありません。確かに新しいオフィス家具を取り入れることで、気持ちも新たに事業をスタートできるというメリットもありますが、すべての什器を買い替えていては、莫大な費用がかかり予算オーバーになる可能性が大いにあります。
そのため、旧オフィスで使用していた什器は、できる限り新しいオフィスに持って行くようにするだけでも、大きく費用を削減することが可能です。
買い替える場合は、古くなって汚れが目立つようになったものや、新しいオフィスのイメージにどうしても合わないものなど、「新しいオフィスに持って行かない理由」が明確なもののみを対象にしましょう。
新しいオフィスを契約する際、契約開始月の賃料と共益費といった固定費を前払いするのが一般的ですが、交渉次第では契約開始から一定期間の固定費を免除してもらえる場合があります。この免除期間は「フリーレント」と呼ぶこともあります。
フリーレントを上手に活用できれば、初期費用を減らせるだけでなく、旧オフィスを新オフィスの契約期間がかぶってしまった際に、固定費の支払いの重複を避けられるというメリットがあります。
例えば、新しく契約したいオフィスの契約開始日が4月1日に対し、旧オフィスの契約期間が4月30日まで残っているとします。
この場合、通常であれば4月1日から4月30日までの1ヶ月間は、旧オフィスと新オフィスの両方の固定費を支払わなければなりません。
そこで、新オフィスの契約に1ヶ月間のフリーレントが適用されることで、4月30日までは新オフィス分の固定費が発生しなくなり、トータルの費用を減らすことが可能になるというわけです。
ただし、フリーレントはすべての貸主から承諾を得られるわけではありません。また、適用されるのは賃料のみで、共益費に関しては契約開始から発生するというケースも多いという点は押さえておきましょう。
オフィス移転の際には、引っ越しや設備工事などの手間が多く、それぞれの作業を別々の業者に依頼してしまうと、業者間の連携をとったりスケジュールを管理したりすることが難しくなります。
そのため、業者に依頼する場合には、引っ越し・内装工事・配線工事といった、オフィス移転に必要な工程を一挙に引き受けてくれる業者を探すことをおすすめします。
すべてワンストップで行える業者の方が、工程ごとに業者を分けるよりも費用も抑えられるため、安く・スムーズに移転作業を進められるという点が魅力です。
不動産会社に依頼してオフィスを探してもらう場合、賃料の1ヶ月分を仲介手数料として請求されるケースが多くあります。
実はこの「賃料の1ヶ月分」という金額は、仲介に入る不動産会社が、一度の取引で受け取ることを許されている「報酬の上限金額」であり、借主が必ず支払わなければならない金額ではありません。
つまり、仲介手数料をいくらとするかは、借主と仲介に入る不動産会社との間で決定することが可能であり、賃料の半月分や無料と設定しても問題ないということです。
仲介手数料の金額については、最初から半額・無料としている不動産会社もありますが、それ以外の不動産会社でも、交渉次第では減額してもらえる可能性があるということは知っておきたいところです。
しかし一方で、仲介手数料の減額交渉をすることにはデメリットもあります。不動産会社にとっての仲介手数料は、いわば「成果報酬」と同じ意味合いを持ちます。つまり、依頼する不動産会社によっては、仲介手数料の交渉を行うことで、それ以外の賃料やフリーレントといった契約条件の交渉を、十分に行ってもらえないケースもあるということです。
仲介手数料は事務所の規模が大きくなるほど金額も高くなるため、オフィスの引っ越し費用の総額に大きくかかわります。そのため、できるかぎり仲介手数料が発生しない方法で、オフィスを移転する方法を検討することをおすすめします。
不動産会社に依頼してオフィスの移転をする場合、引っ越し費用以外にも、貸主との交渉がなかなかスムーズに進まないなどの悩みを抱えるケースも少なくありません。
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通常オフィスの移転をする場合、不動産会社に移転先探し・契約条件の交渉・契約締結までを依頼することによる仲介手数料が発生します。
それに対してcocosyを利用した場合、物件のオーナー様とオフィスを探している企業が直接やりとりすることが可能なため、仲介手数料が不要。最大で賃料1ヶ月分の引っ越し費用を削減できます。
cocosyでは、オフィスのオーナーとチャットで直接やりとりができるという点が大きな特徴。そのため、通常不動産会社を介して行う契約条件の交渉も、直接できるという魅力があります。
オフィス移転の際の交渉ポイントは、賃料やフリーレント、貸室の引き渡しの状態や原状回復の内容など多岐にわたります。不動産会社が仲介に入る場合でも交渉はできますが、オフィス移転に関わるさまざまな業務と並行して契約手続きを行う場合、なかなか交渉がスムーズに進まないことも少なくありません。
cocosyは間に不動産会社を挟まず、オーナーと直接やりとりできるため、希望を具体的に伝えやすいという点が便利です。
新しいオフィスを契約する際に、オーナーとのやりとりが発生するのは、契約条件の交渉だけではありません。
内装のレイアウトを考えたり配線工事の手配をしたりする際に、貸室の寸法入り図面や配線図が必要になることがあります。
もちろん不動産会社を介した取引の場合でも、担当者に依頼すれば必要な資料を取り寄せることは可能ですが、オーナーに直接問い合わせたほうが早くて確実であるということは言うまでもありません。
問い合わせの段階であっても、仲介に入る不動産会社よりも、オーナーのほうが物件に詳しいため、スムーズかつ詳細な物件の情報を得られるというメリットもあります。
建物のセキュリティーの状況やほかに入居しているテナント、物件周辺の環境なども細かく教えてもらえる可能性が高いという点も、オーナーと直接やり取りできるcocosyを利用する大きなメリットです。
オフィスを引っ越す場合、新しいオフィス契約のための費用や旧オフィスの退去費用が多くかかるだけでなく、引っ越しに関わる各種手続きと並行して物件探し・契約を行う必要があります。そのため、オフィス移転のための業務が、通常の業務を大きく圧迫することも少なくありません。
一般的な不動産会社に仲介を依頼する方法の場合、物件探しから交渉・契約手続きまでを一貫して依頼できる分、条件交渉がスムーズに進まなかったり、仲介手数料を支払わなければならないといったデメリットも少なからずあります。
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