📅 最終更新:2026.6.30|ライター:cocosy運営局(オフィス移転プラットフォーム「cocosy」運営)
📅 2026年6月版 2026.6.29(業種別比率は政府統計の更新に合わせて見直します)|ライター:cocosy編集部(オフィス物件プラットフォーム「cocosy」運営)
本記事はcocosy掲載データ(約5万件)および中小企業庁「令和7年中小企業実態基本調査(令和6年度決算実績)速報」をもとに作成しています。オフィス賃料は売上の何%が適正なのかを、業種別の「地代家賃÷売上高」比率の実データから解説します。
「更新のたびに賃料を上げられる」——そんな声が増えています。2023年以降、都心部を中心にオフィス賃料の値上げ傾向が続いており、契約更新のタイミングで突然の値上げ通知を受けた担当者も少なくありません。値上げを打診されたときに「断れるのか」「適正なのか」を判断するには、まず自社の賃料が業界水準と比べてどの位置にあるかを知ることが先決です。この記事では、中小企業庁の統計データをもとに算出した「業種別・地代家賃の売上高比率」を公開します。自社の比率と比べることで、賃料が業界水準より高いか低いかの判断材料になります。
以下は中小企業庁「令和7年中小企業実態基本調査(令和6年度決算実績)速報」の産業別・従業者規模別表(法人企業_計)から、販売費及び一般管理費に計上される「地代家賃」を売上高で割った実数値です。
| 業種 | 地代家賃÷売上高 | 特徴・備考 |
|---|---|---|
| 建設業 | 0.62% | 工事現場が主体。本社オフィスは相対的に小さい |
| 製造業 | 0.48% | 工場・設備が主体。本社機能のみの比率 |
| 情報通信業 | 1.47% | IT・SaaS・Web系が多く含まれる |
| 運輸業・郵便業 | 0.94% | 営業所・拠点が複数ある業態 |
| 卸売業 | 0.43% | 売上規模が大きいため比率が低くなりやすい |
| 小売業 | 1.70% | 販管費計上の本社家賃(店舗は売上原価) |
| 不動産業・物品賃貸業 | 2.41% | 業態上オフィス比重が高い |
| 学術研究・専門技術サービス | 2.03% | コンサル・士業・研究機関など |
| 宿泊業・飲食サービス | 5.65% | 施設・店舗が主体(最も高い) |
| 生活関連サービス・娯楽業 | 3.07% | 店舗・スタジオ等を持つ業態 |
| サービス業(他に分類されないもの) | 1.33% | 広範な業種の平均値 |
出典:中小企業庁「令和7年中小企業実態基本調査(令和6年度決算実績)速報」産業別・従業者規模別表(法人企業_計)の売上高・販売費及び一般管理費の地代家賃より cocosy編集部が算出(2026年2月公表)。※販売費及び一般管理費に計上される地代家賃のみ。売上原価に含まれる賃借料(工場・店舗等)は非公表のため含まず。※中小企業(法人企業)の平均値。企業規模・立地・フェーズにより個社の数値は大きく異なります。
製造業(0.48%)・建設業(0.62%)・卸売業(0.43%)が低いのは、売上規模が大きい、または工場・倉庫・現場が主体でオフィスは付随施設にすぎないためです。本社機能のみを切り出せば比率はもっと高くなります。
宿泊業・飲食サービス(5.65%)が突出して高いのは、ホテルや飲食店の施設賃料が販管費に計上されるためです。純粋な「本社オフィス」の家賃とは性質が異なります。
オフィス移転を検討する企業に最も参考になるのは、本社オフィス中心の業種です。具体的には情報通信業(1.47%)、学術研究・専門技術サービス(2.03%)、サービス業(1.33%)が目安になります。
上記より大幅に高い場合は、相場と比較して交渉・移転を検討する価値があります。
賃料比率(%)= 年間オフィス賃料 ÷ 年間売上 × 100
例:月額賃料100万円 × 12ヶ月 = 年間1,200万円。年間売上2億円なら賃料比率は6.0%で、情報通信業の平均1.47%と比べると約4倍の水準です。下表で、月額賃料と売上規模ごとの比率の目安を確認できます。
| 月額賃料 | 年間賃料 | 売上1億円 | 売上3億円 | 売上10億円 |
|---|---|---|---|---|
| 30万円 | 360万円 | 3.6% | 1.2% | 0.36% |
| 50万円 | 600万円 | 6.0% | 2.0% | 0.6% |
| 100万円 | 1,200万円 | 12.0% | 4.0% | 1.2% |
| 200万円 | 2,400万円 | 24.0% | 8.0% | 2.4% |
| 300万円 | 3,600万円 | 36.0% | 12.0% | 3.6% |
自社の賃料比率は業界平均より高い?
同エリア・同規模で実際に募集中のオフィスの坪単価を、その場で無料で比較できます。
契約更新のタイミングで、業種別の業界水準データと周辺相場をもとにオーナーと交渉する方法です。「同業他社の平均は1.47%、自社は4%を超えている」というデータがあれば、交渉の根拠になります。進め方は「賃料値上げを打診されたときの対処法」、自社賃料が適正かの確かめ方は「オフィス賃料が適正かを判断する3つの方法」も参考にしてください。
同じ坪数でもエリアを変えることで月額賃料を大幅に下げられるケースがあります。たとえば渋谷から「五反田」「大崎」に移転するだけで、坪単価が0.5〜1万円下がることも珍しくありません。エリア別の相場は各エリアの相場まとめ記事で確認できます。
テレワーク活用・フリーアドレス導入で、現在より小さな面積で運用できる場合があります。ただしチームのコミュニケーション品質への影響は慎重に検討してください。
賃料比率が業界水準より高いと分かったら、次は「現在の物件が相場より高いのか」「同条件でもっと安い物件があるのか」を確認するステップです。cocosyなら相場確認から移転検討までを一気通貫で進められます。
賃料が高いか不安なら、まず無料で相談。
業界水準と周辺相場をふまえて、交渉・移転・縮小のどれが得かをプロが整理します。
業種ごとの地代家賃÷売上高の業界平均は、情報通信業で1.47%、学術研究・専門技術サービスで2.03%、サービス業で1.33%です(中小企業庁 令和7年速報より)。自社の比率がこれを大幅に上回る場合は、まず周辺相場と比較してみることをお勧めします。相場を把握した上で、交渉・移転・縮小のどれが最適かを判断するのが合理的なアプローチです。
オフィス賃料は売上の何%が適正ですか?
業種によって異なります。本社オフィス中心の企業では、情報通信・IT系で売上の1〜2%、コンサル・士業で2〜3%、サービス業で1〜2%が業界平均の目安です(中小企業庁の統計から算出)。これを大幅に超える場合は、周辺相場と比較して交渉や移転を検討する価値があります。
自社の賃料比率はどう計算しますか?
「年間オフィス賃料 ÷ 年間売上 × 100」で求めます。たとえば月額賃料100万円なら年間1,200万円、年間売上が2億円であれば賃料比率は6.0%です。算出した数値を業種別の業界平均と比べることで、高い・低いの判断ができます。
賃料比率が業界平均より高い場合はどうすればいいですか?
選択肢は「賃料交渉」「割安なエリア・ビルへの移転」「面積の縮小」の3つです。いずれの場合も、まず周辺相場を把握し、業界水準と自社の現状を数字で比較してから判断するのが合理的です。
【データについて】本記事の業種別比率は、中小企業庁「令和7年中小企業実態基本調査(令和6年度決算実績)速報」産業別・従業者規模別表(法人企業_計)の売上高と販売費及び一般管理費の地代家賃からcocosy編集部が算出しました。販管費計上の地代家賃のみ(売上原価に含まれる賃借料は非公表のため含まず)。中小企業(法人企業)の平均値であり、個社の数値は企業規模・立地・フェーズにより大きく異なります。