キュービクル(高圧受電設備)は15〜20年で更新(交換)が必要ですが、更新費用は数百万円規模になることも珍しくありません。「交換費用が高くて踏み切れない」「老朽設備の事故の責任が不安」というビルオーナー様へ。本記事では、キュービクルの所有権を移すことで、修繕費や事故対応・管理業務の負担を軽減できるサービス「キューブアップ」(提供:エナジーコネクト株式会社)を、現金購入・リースとの比較とともにcocosyがご紹介します。
なお、耐用年数の目安・交換時期の見極め・費用相場・業者選び・見積りの見方など基礎知識は、キュービクルの耐用年数と交換の進め方で詳しく解説しています。
📅 最終更新:2026.9.4|ライター:小堀恵一(株式会社Lexi/オフィス移転プラットフォーム「cocosy」運営)
設置から20年以上が経過したキュービクルは国内全体の約半数を占め、多くの設備が更新適齢期を迎えています。オーナーがキュービクルを「所有・管理し続ける」ことには、次の3つの負担がついて回ります。
※耐用年数の機器別目安、交換時期の判断基準、費用の内訳と見積りの見方、業者の選び方はキュービクルの耐用年数と交換の進め方で詳しく解説しています。本記事は「その負担を見直す方法」に絞ってご紹介します。
「キュービクル所有権移転サービス」とは、キュービクルの所有権を専門会社へ移し、月額利用で設備を使い続けながら、修繕費や事故対応・管理業務の負担を軽減させる仕組みです。「キューブアップ」(提供:エナジーコネクト株式会社)は、所有権をエナジーコネクト社へ移転し、月額利用(保安管理費込み)で使い続けられるアウトソーシング型サービスです。設備はそのまま、これまで通り使えます。
所有権が移ることで、キュービクルに起因する事故等は、エナジーコネクト社の責任で対処・解決されます(オーナー様側の事情に起因する場合などを除きます)。また、キュービクルは電気を受け取るための土台となる設備のため、所有権移転後の電力は、エナジーコネクト社所有となった設備を通じて供給される形(分電供給)になります。一方で、電力会社(契約プラン)の切り替えは任意で、設備や使い方もこれまで通りです。なお、所有権移転後の保安管理は、エナジーコネクト社が国の承認を得た委託先に委託して行うため、現在の保安管理会社から変更となる場合があります。
キュービクルの更新は、従来「現金一括購入」「銀行借入」「リース」が一般的でした。所有権移転サービス(キューブアップ)は、これらと並ぶ第4の選択肢です。
現金一括・銀行借入・リースと比べると、15年間の総額は同水準でも、初期キャッシュの流出がなく、突発的修繕のリスクを抱えない点が大きく異なります。

会計面では、原則として全額経費に計上でき、資産・負債を持たない(オフバランス)ため貸借対照表が重くなりません。金融機関の与信枠も使わないので、成長事業への投資余力を温存できます。所有権移転リースと異なり資産計上が不要な点も、リースとの違いです。
電力の自由化により、高圧電力も電力会社を切り替えてコストを下げられます。キューブアップの月額利用料は、電気料金の削減分でまかなえるケースが多く、実質的な負担を大きく抑えながらキュービクルを更新できます。
たとえば現在、旧電力会社70万円+保安管理費2万円=月72万円を支払っているビルの場合、キューブアップ(保安込)7.5万円+市場連動型の高圧プラン66万円=月73.5万円となり、実質負担は月わずか1.5万円でキュービクルの更新・管理・リスク移転まで実現できます。
| 業種/設備 | キューブアップ月額 | 電気代削減(月平均) | 実質負担 |
|---|---|---|---|
| 印刷業/290kVA・1995年製 | 82,000円(保安2万円込) | ▲146,469円 | ▲64,469円(むしろ削減) |
| 製造業/380kVA・2000年製 | 89,000円(保安2.2万円込) | ▲125,577円 | ▲36,577円(むしろ削減) |
| 商業施設/1,175kVA・1985年製 | 300,000円(保安3.9万円込) | ▲189,720円 | 110,280円 |
お問い合わせから切替完了まで、次の流れで進みます。
お見積りには、主に次の書類(最新月分)をご用意いただくとスムーズです。
※契約期間は15年です(満了時には再契約のご相談が可能です)。中途解約には所定の事前通知と費用が必要になるため、詳細は契約前にご確認ください。ご利用状況によってはご提案できない場合があります。対象は、高圧契約のキュービクルを所有する建物オーナー様(ビル・マンション・工場・商業施設など)です。
所有権移転サービス(キューブアップ)にすると、設備はそのまま使えますか?
はい。入れ替えや大がかりな工事は不要で、これまで通りの設備を継続利用できます。変わるのは、所有権と、修繕費や事故対応の負担先です。電力会社(契約プラン)の切り替えは任意です。なお、所有権移転後に設備の改造・増設などを行う場合は、エナジーコネクト社の承諾が必要になります。
保安管理会社は変わりますか?
所有権移転後の保安管理は、エナジーコネクト社が責任をもって、国(経済産業大臣)の承認を得た委託先に委託して行います。そのため、現在の保安管理会社から変更となる場合があります。停電を伴う点検の実施日は、オーナー様と協議のうえ決定されます。
費用は本当にゼロですか?
初期費用は不要で、経年劣化による修繕費はエナジーコネクト社が負担します。お支払いは月額料金(保安管理費込み)が基本で、突発的な修繕の臨時支出はなくなります。ただし、設備の増設・減設を希望する場合の費用は原則オーナー様の負担となるほか、保安管理料や物価等の大きな上昇があった場合には、事前の通知のうえ月額料金が改定されることがあります。市場連動型の高圧電力プランによっては、電気料金の削減分で実質負担を抑えられる場合があります。
会計上はどのように扱われますか?
原則として全額経費に計上でき、資産・負債を持たない(オフバランス)ため貸借対照表が重くなりません。金融機関の与信枠も使いません。ただし上場企業および上場企業子会社、公認会計士・監査法人と契約している場合は、新リース会計制度の事前確認をお願いします。
どんな建物が対象ですか?
高圧契約のキュービクルを所有している建物(ビル・マンション・工場・商業施設など)が対象です。設備の状況によりご案内ができない場合もあります。
本サービス「キューブアップ」の提供元はエナジーコネクト株式会社です。サービスの詳細はキューブアップ公式サイトでもご覧いただけます。cocosy(運営:株式会社Lexi)が、ビルオーナー様向けのソリューションとしてご紹介しています。「自社のキュービクルが対象になるか知りたい」「概算を出してほしい」など、キュービクル更新の無料相談から、お気軽にcocosyへご相談ください。
この記事を書いた人
小堀恵一(株式会社Lexi 代表取締役)
オフィス移転プラットフォーム「cocosy」運営
東京都立大学経済学部卒業。2009年よりオフィス移転の現場に携わり、リクルート・エムスリー・DeNAなど大手企業の移転を担当。2018年に株式会社Lexiを設立し、不動産デベロッパー向けの物件紹介VR事業を大手各社に導入・定着させたのち事業を売却。物件情報の流通の非効率と情報の非対称性を解消するため、2022年からオフィス移転プラットフォーム「cocosy」を立ち上げ、運営中。3人の子どもの父。